薬剤師国家試験 第105回 問39 過去問解説

 問 題     

RANKL(NF-κB活性化受容体リガンド)に特異的に結合し、破骨細胞による骨吸収を抑制するのはどれか。1つ選べ。

  1. メナテトレノン
  2. デノスマブ
  3. エルカトニン
  4. テリパラチド
  5. エルデカルシトール

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

選択肢 1 ですが
メナテトレノン(グラケー)は、ビタミン K2 製剤です。骨芽細胞活性化により骨形成を促進します。骨吸収抑制ではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。(101-62)

選択肢 2 は妥当な記述です。
デノスマブ(プラリア)は、RANKL を標的としたモノクローナル抗体です。(104-185

選択肢 3 ですが
エルカトニンは、カルシトニン製剤の一種です。破骨細胞に作用して骨吸収を抑制します。疼痛除去にも効果が認められているのが特徴です。RANKL 特異的結合ではありません。よって、選択肢 3 は誤りです。(103-39)

選択肢 4 ですが
テリパラチドは、(フォルテオ(毎日)、テリボン(週一回))は、遺伝子組換え副甲状腺ホルモン誘導体です。この薬は、骨芽細胞の働きを高める骨形成促進剤です。骨吸収抑制ではありません。よって、選択肢 4 は誤りです。(103-37

選択肢 5 ですが
エルデカルシトールは、活性型ビタミン D3 誘導体です。カルシウムの吸収を促進することなどにより作用します。破骨細胞による骨吸収抑制ではありません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2 です。

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