慢性関節リウマチの病態生理、治療薬、注意点

関節リウマチは、慢性・持続性・骨破壊性多発関節炎を特徴とする、全身性炎症性疾患です。自己免疫性疾患の一種です。30~50代好発、男女比1:3と女性に多い疾患です。病因は自己免疫説が有力です。リウマトイド因子と呼ばれる、変性 IgG の Fc 部分に対する自己抗体が、関節リウマチ患者の7~8割に検出されます。

初期症状は朝のこわばりです。主な病変は滑膜炎です。炎症により、滑膜細胞は増殖し、パンヌスとよばれる肉芽組織を形成します。パンヌスから分泌されるMMP(マトリックスメタロプロテアーゼ)と破骨細胞が、軟骨・骨破壊に重要な役割を果たしています。リウマチ患者の滑膜細胞からは、TNF-α、IL-6などの炎症性サイトカインの分泌が見られます。早期診断には、抗CCP抗体検査などが有用です。

治療薬は、薬理まとめ 慢性関節リウマチ治療薬 参照

メトトレキサートは、1週間単位での投与を繰り返す用法です。休薬期間が途中に入るため、用法の確実な理解と、定期的確認に注意が必要です。また、各種の生物学的製剤投与時には、結核感染の有無の確認など、感染症に注意が必要です。

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