薬剤師国家試験 第107回 問158 過去問解説

 問 題     

アレルギー性疾患の治療に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. オザグレルは、Th2 サイトカインの産生を抑制して、鎮痒効果を示す。
  2. トラニラストは、ヒスタミン H1 受容体を遮断して、アレルギー性鼻炎を改善する。
  3. プランルカストは、ロイコトリエン受容体を遮断して、気管支ぜん息の発作を予防する。
  4. セラトロダストは、トロンボキサン A2 (プロスタノイド TP) 受容体を遮断して、気道過敏症の亢進を抑制する。
  5. スプラタストは、トロンボキサン合成酵素を阻害して、じん麻疹を改善する。

 

 

 

 

 

正解.3, 4

 解 説     

選択肢 1 ですが
オザグレルは、トロンボキサン(TX:thromboxane)合成酵素阻害薬です。(106-155 選択肢 3)。「Th2 サイトカインの産生を抑制」ではありません。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
トラニラストは、ケミカルメディエーター遊離抑制薬です。「ヒスタミン H1 受容体を遮断」ではありません。選択肢 2 は誤りです。(99-38 選択肢 2)。

選択肢 3,4 は妥当です。
プランルカスト 及び セラトロダスト についての記述です。

選択肢 5 ですが
スプラタストは、Th2 サイトカイン阻害薬です。Th2 細胞の IL-4、IL-5 産生を抑制します。又、肥満細胞からのケミカルメディエーター遊離抑制作用も持ちます。(102-163 選択肢 4)。「トロンボキサン合成酵素を阻害」ではありません。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3,4 です。

参考 薬理学まとめ アレルギー治療薬

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