公務員試験 H28年 国家専門職(食品衛生監視員) No.6食品衛生学Ⅰ(3)解説

 問 題     

⑶ HACCP に関する記述 ①~⑤ について,妥当なものには ○ を,妥当でないものには × をそれぞれ記せ。

① HACCP は,1960 年代に宇宙食の安全性を確保するために開発された衛生管理手法であったが,現在は食品の安全性確保の科学的手法として世界に広がっている。

② コーデックス委員会が定めるHACCP は, 7 原則12 手順に従って実施する衛生管理手法とされている。

③ HACCP は,最終製品の製品検査により製品の安全性を確保する衛生管理手法である。

④ HACCP におけるモニタリングとは,健康被害を起こすような要因をリストアップすることをいう。

⑤ HACCP による衛生管理では,健康被害を起こすような要因となり得る工程箇所を見付け,そこを重要管理点として設定する。

 解 説     

①、②は、妥当な記述です。

③ですが
記述は HACCP 以前の、いわゆる従来の衛生管理手法に関する記述です。最終製品を抜き取って検査するだけでなく、ハザードがおこりうる工程箇所を重要管理点として設定し、排除するための対策をモニタリング、記録しつつ遵守することで危険を未然防止する点が HACCP の特徴です。

④ですが
モニタリングとは、各工程のハザード管理手段が、意図通り動いているか判定するための観察や測定のことです。記述は危害分析(Hazard analysis) についてと考えられます。

⑤は、妥当な記述です。

以上より、①◯、②◯、③☓、④☓、⑤◯ です。

類題 H26 No6Ⅱ(1)H24 No6Ⅲ

コメント