国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R1年 問75解説

 問 題     

真核生物の遺伝子の転写機構に関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「基本転写因子である TFⅡD が TATA ボックスに結合すると、そのほか数種の基本転写因子とRNA ポリメラーゼⅡが㋐上に集合して転写開始複合体を形成する。さらに ㋑ が転写開始複合体に加わって RNA ポリメラーゼⅡの C 末端領域を ㋒ して転写開始複合体を活性化し、転写の伸長が開始される。」

 ㋐ ㋑ ㋒
1. プロモーター   σ 因子 脱リン酸化
2. プロモーター   TFⅡH リン酸化
3.イニシエーター σ 因子 脱リン酸化
4.イニシエーター TFⅡH リン酸化
5.イニシエーター TFⅡH 脱リン酸化

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

㋐ ですが
「プロモーター」上に、色々集合して転写開始複合体を形成します。正解は 1 or 2 です。ちなみに、プロモーター上の一部がイニシエータと呼ばれます。

㋑ ですが
「σ因子」は、「原核生物」の転写開始因子です。TFⅡH です。(26-74)

㋒ ですが
リン酸化して活性化です。

以上より、正解は 2 です。

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