国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R1年 問51解説

 問 題     

鎮痛薬に関する記述 ㋐~㋓ のうち妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ アセトアミノフェンは、主として中枢に作用して鎮痛及び解熱作用を発揮するが、強いシクロオキシゲナーゼ(COX)‒2 阻害活性のため抗炎症作用も有する。

㋑ インドメタシンは、強いCOX 阻害作用を有するため、解熱、鎮痛、抗炎症作用はアスピリンと比較して高い。また、胃腸障害等の副作用は強い。

㋒ セレコキシブは、COX‒1 と COX‒2 の両 COX の活性を同程度に阻害し、鎮痛作用を発揮する。胃腸障害等の副作用が少ないのが特徴で、関節リウマチ、変形性関節症に用いられる。

㋓ プレガバリンは、Ca イオンチャネルの一部に結合し、鎮痛作用を示す。帯状疱疹後疼痛などの神経障害性疼痛や線維筋痛症に伴う疼痛に効果がある。

1.㋐、㋑
2.㋐、㋒
3.㋐、㋓
4.㋑、㋓
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

㋐ ですが
アセトアミノフェン(カロナール)は解熱鎮痛薬です。抗炎症作用は「ほとんどありません」。よって、㋐ は誤りです。正解は 4 or 5 です。

㋑ は妥当な記述です。

㋒ですが
セレコキシブ(セレコックス)は、選択的 COX-2阻害薬です。両 COX 阻害ではありません。よって、㋒ は誤りです。

㋓ は妥当な記述です。
プレガバリン(リリカ)は、Ca チャネル α2σ リガンド に分類される GABA 誘導体です。

以上より、正解は 4 です。

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