国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H29年 問73解説

 問 題     

糖タンパク質に関する次の記述の㋐、㋑、㋒に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「細胞表面に現れる膜タンパク質や分泌タンパク質には、 ㋐ 残基側鎖のアミド基に結合した Nー結合型糖鎖を持つ糖タンパク質がある。Nー結合型糖鎖の付加反応は、 ㋑ において14個の糖から成る前駆体オリゴ糖が付加されることで始まる。一方、セリン残基あるいは ㋒ 残基側鎖のヒドロキシ基に結合した Oー結合型糖鎖を持つものもある。」

  ㋐ ㋑ ㋒
1.アスパラギン ゴルジ体  チロシン
2.アスパラギン ゴルジ体  トレオニン
3.アスパラギン 粗面小胞体 トレオニン
4.グルタミン  ゴルジ体  チロシン
5.グルタミン  粗面小胞体 トレオニン

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐、㋒ ですが
Nー結合型糖鎖は「アスパラギン」です。Oー結合型糖鎖は「セリン or トレオニン」です。よって、正解は 2 or 3 です。

㋑ ですが
タンパク質フォールディングの後、ゴルジ体へ輸送されて本格的に修飾されます。前駆体オリゴ糖は小胞体で付加されます。㋑は「粗面小胞体」です。

以上より、正解は 3 です。
参考 生化学 5-1 3)

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