国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H28年 問7解説

 問 題     

血糖値の調節に関する次の記述の ㋐ 〜 ㋓ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「血液中のグルコース濃度を血糖値と呼び、その値は、空腹時、健常者では 100 mL 中約 ㋐ mg である。

運動などにより、血糖値が低下すると、 ㋑ の血糖調節中枢がこれを感知し、 ㋒ を通して膵臓のランゲルハンス島の A 細胞(a 細胞)を刺激し、 ㋓ を分泌させる。㋓ は、肝臓や筋肉のグリコーゲンの分解を促進し、血糖値を上昇させる。」

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ ですが
血糖値の単位としては mg/dL を見たことがあるのではないでしょうか。1dL = 100mL です。そして、大体 70 以下で低血糖です。これらから ㋐ は 「100」が適切です。正解は 3 ~ 5 です。

㋑ ですが、中枢といえば視床下部です。

㋒、㋓ ですが
血糖値が下がると、交感神経を通じてグルカゴン分泌です。ちなみに、膵臓ランゲルハンス島は、分泌するホルモンにより A(α),B(β),D(δ)細胞に分類されます。A 細胞は、グルカゴンを分泌します。B 細胞は、インスリンを分泌します。D 細胞は、ソマトスタチンを分泌します。ソマトスタチンは、インスリン・グルカゴン両方の分泌を抑制させるホルモンです。

以上より、正解は 3 です。
参考 生化学 1-7 2)

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