肝臓、膵臓、胆嚢の機能と構造

肝臓の機能は
様々な化学物質の合成・代謝です。主な役割は3つあります。

1つめは、胆汁の生成です。
胆汁は肝臓で合成されます。その後胆のうに貯蔵され、十二指腸に分泌されます。胆汁中の胆汁酸は大部分が、小腸でもう一度吸収されて肝臓に戻ってきます。これを腸肝循環と呼びます。

2つめは、アンモニアの分解です。
アミノ酸の脱アミノ化により生じるアンモニアは人体に有害であるため、肝臓の尿素回路によって尿素に代謝され、無毒化されます。尿素はその後腎臓から排泄されます。

3つめは、血液凝固作用物質などの様々なタンパク質合成です。

肝臓は基本単位である肝小葉からなります。
肝小葉とは肝細胞が配列した組織のことです。肝小葉は多角形(多くは六角形)の形をしており、中央には中心静脈が走っています。

膵臓の主な機能は
消化と、ホルモン分泌による血糖値の調節です。

膵臓の大部分は外分泌部が占めます。
外分泌部は、他種類の消化酵素を含む分泌液を産生します。

膵臓に散在するのが内分泌部です。
こちらはランゲルハンス島とも呼ばれます。ランゲルハンス島は、さらに分泌するホルモンにより、A(α),B(β),D(δ)細胞に分類されます。

A 細胞は、グルカゴンを分泌します。
B 細胞は、インスリンを分泌します。
D 細胞は、ソマトスタチンを分泌します。
ソマトスタチンは、インスリン・グルカゴン両方の分泌を抑制させるホルモンです。

胆のう
消化に必要になるまで、肝臓で生成された胆汁を蓄積する器官です。食物が十二指腸に入ると、その物理的刺激によりコレシストキニン(CCK)と呼ばれる消化管ホルモンが十二指腸や空腸から分泌され、その刺激により、胆のうから胆汁が放出されます。

コメント