薬剤師法の重要な項目

薬剤師法は、薬剤師全般の職務・資格などに関して規定した日本の法律です。大きく分けて、任務、免許、届出、業務の 4 点について理解しておくとよいです。

薬剤師の任務は、調剤、医薬品の供給、その他薬事衛生をつかさどることにより、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保することです。

薬剤師免許は、未成年者には与えられません。これらは、絶対的欠格事由と呼ばれます。又、心身の障害などで、業務が適正に行えないなどの理由で免許が与えられないことがあります。これらは、相対的欠格事由と呼ばれます。

免許は、薬剤師名簿に登録された時点で有効になります。名簿登録記載事項としては、登録年月日、本籍地都道府県名、氏名、生年月日、性別などが記載されます。

参考) 薬剤師国家試験の合格発表は3月末(2012時点)ですが、その後すぐに薬剤師免許申請を保健所に行って行う必要があります。この時に、診断書、戸籍抄(謄)本、被後見人又は被保佐人でないことを証する書面(法務局でもらう。)などが必要になります。申請しても、免許証が届くまでには、数ヶ月かかります。仮として登録済証明書を交付してもらうことができます。社会人に成りたてで案外バタバタするので、しっかりと予定を立てて行動するとよいです。案外職場によって考慮してくれる所と、くれない所が分かれる印象です。(参考 終わり)

薬剤師は、2 年毎に、住所その他を、県知事を経由して厚生労働大臣に届け出る必要があります。これは、医療統計に必要なものです。免許の更新ではありません。

薬剤師でない者は、販売又は授与の目的で調剤してはなりません。ただし、医師又は歯科医師、又は獣医師が自己の処方せんにより自ら調剤する時はこの限りではありません。

調剤に従事する薬剤師は、正当な理由(冠婚葬祭で薬剤師不在、現実的に無理など)がなければ、調剤に応じる義務があります。調剤を行う場所は、原則薬局です。病院等の調剤所、自然災害などによる場合は例外で、調剤を行なってかまいません。処方せんによらなければ、調剤はしてはなりません。

調剤した薬剤に関しては、必要な情報を提供しなければなりません。調剤済みとならなかった処方せんに関しては、患者に所有権があります。調剤済みとなった処方せんは、調剤した薬剤師が、必要事項を記入し薬局開設者が3年間保存します。

大雑把まとめ

・薬剤師法→4点。任務、免許、届出、業務
・任務→薬事衛生つかさどり、公衆衛生向上に寄与し、健康増進
・免許→被◯◯は、だめ。名簿のってから有効。名簿には、登録年月日、本籍、名前とか。
・届出→2年毎。医療統計用。免許の更新じゃない。
・業務→調剤。医師などが例外。応需義務あり。
原則薬局で、処方せんによる。調剤済み処方せんは薬局で3年保存。調剤済みとならなければ、患者に返す。

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