高血圧の病態生理、治療薬、注意点

高血圧とは、安静時血圧が最高140以上、もしくは最低90mmHg以上であることです。成因によって、本態性高血圧症と二次性高血圧症に分類されます。

本態性高血圧とは、原因不明の高血圧のことです。高血圧の大部分(90%以上)を占めます。

二次性高血圧症とは、基礎疾患により二次的におこる高血圧症のことです。腎性高血圧症が大部分(約80%)を占めます。残りの多くは、内分泌性高血圧症です。内分泌性高血圧症の基礎疾患には、褐色細胞腫、甲状腺機能亢進症などが知られています。

降圧目標として、診察室血圧と家庭血圧の2種類について目標値が定められています。家庭血圧の目標値は、診察室血圧の目標値よりも 5 mmHg 低く設定されています。

一般療法として、ライフスタイルの改善を図った後、十分な効果が得られなかった場合に薬物治療を行います。ライフスタイルの改善は、具体的には、減塩(6g/日以下をめざす。これは日本人の平均的食塩摂取量の半分です。)、適切な体重管理(BMI 25 未満を目標とする)、適度な運動、ストレスの少ない生活、アルコール制限を心がけていくということです。

注意点としては、妊娠中の高血圧に対しては、ACE阻害剤、アンギオテンシンII受容体遮断薬、Ca2+ チャネル拮抗薬が禁忌であることが挙げられます。

降圧薬についての詳細は、薬理学 2-4 4)参照

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