日本薬局方収載の代表的な医薬品の確認試験

医薬品の確認試験は、特徴的な官能基に着目した試験です。代表的な官能基の確認試験として、フェノール性水酸基、アミノ酸関連化合物、アルデヒド・ケトン、カルボキシル基、複素環の確認試験を取り上げます。

フェノール性水酸基は、第二鉄イオン(Fe3+)と錯体を形成し呈色することで確認します。

アミノ酸関連化合物は、ニンヒドリン試液を加えると紫色を呈することにより確認します。※ イミノ酸、すなわち N から H が1個しかつながっていない場合は、黄色に呈色されます。

アルデヒド・ケトンは、2,4 – ジニトロフェニルヒドラジンと反応させることにより生成したヒドラゾンの、黄~だいだい色の沈殿により確認します。

カルボキシル基は、N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド存在下において、カルボン酸とヒドロキシルアミンの反応により生成するヒドロキサム酸が第二鉄イオン(Fe3+)と錯体を形成し呈色することで確認します。

複素環の確認として代表的なものとして、インドールの確認法があります。インドール構造は、4-ジメチルアミノベンズアルデヒド・塩化鉄(III)溶液で深青色を呈することにより確認されます。エールリッヒ反応と呼ばれます。

コメント