問 題
貧血の病態に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 鉄欠乏性貧血では、血清フェリチン値が上昇する。
- 巨赤芽球性貧血は、ビタミン B12 や葉酸の欠乏により起こる。
- 再生不良性貧血では、汎血球減少がみられる。
- 自己免疫性溶血性貧血は、大球性貧血に分類される。
- 腎性貧血では、エリスロポエチンの産生が亢進している。
正解.2, 3
解 説
選択肢 1 ですが
フェリチンとは、主に肝臓に蓄えている貯蔵鉄です。鉄欠乏性貧血においては、貯蔵鉄は消費されるため減少します。(99-56)。選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2,3 は妥当です。
巨赤芽球性貧血、再生不良性貧血に関する記述です。
選択肢 4 ですが
自己免疫性溶血性貧血では、赤血球の破壊促進が起きていますが、産生に問題はないため、赤血球の体積などに大きな変化は見られません。そのため「大球性貧血」に分類されません。選択肢 4 は誤りです。(参考 104-64 解説)。
選択肢 5 ですが
腎性貧血は、エリスロポエチン産生低下により引き起こされます。産生「亢進」ではありません。選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 2,3 です。
類題 102-58
参考 病態・薬物治療学まとめ 貧血の病態生理、治療薬、注意点
コメント