薬剤師国家試験 第102回 問58 過去問解説

 問 題     

汎血球減少症を呈する代表的な疾患はどれか。1つ選べ。

  1. 溶血性貧血
  2. 鉄欠乏性貧血
  3. 腎性貧血
  4. 再生不良性貧血
  5. 播種性血管内凝固症候群

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

汎血球減少とは、赤血球も白血球も血小板も減少することです。造血幹細胞障害がおきているからと考えられます。代表的な疾患として、再生不良性貧血があります。

ちなみに、選択肢 1 ~3 はそれぞれ
1:赤血球の寿命が何らかの要因で短くなる貧血です。
2:鉄が欠乏することで、ヘモグロビン産生不足となることによる貧血です。
3:腎臓が産生するエリスロポエチンが減少することによる貧血です。

選択肢 5 ですが
播種性血管内凝固症候群(DIC:Disseminated Intravascular Coagulation)とは、何らかの基礎疾患、薬剤などにより循環血における血液凝固系、血小板系が活性化される病態のことです。

以上より、正解は 4 です。
類題 98-183
参考 病態・薬物治療学まとめ 貧血の病態生理、治療薬、注意点

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