問 題
図のように薬物 A は酵素 ア に作用する。
薬物 A 及び酵素 ア に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。
- 薬物 A は、酵素 ア によって、ドパミンに異化される。
- 薬物 A は、酵素 ア を阻害して、末梢でのレボドパからドパミンへの異化を抑制する。
- 薬物 A は、酵素 ア を阻害して、脳内ドパミンの酸化を抑制する。
- エンタカポンは、酵素 ア を阻害して、末梢でのレボドパから 3 – O – メチルドパへの異化を抑制する。
- ドロキシドパは、酵素 ア によってノルアドレナリンに異化される。
正解.2, 5
解 説
酵素 ア によって、L ー DOPA が 脱炭酸され、ドパミンが生成されています。酵素 ア は芳香族 L-アミノ酸脱炭酸酵素です。これは基礎知識です。
そして
酵素 ア に作用する薬物なので、カルビドパと考えられます。カルビドパは、末梢性芳香族 L – アミノ酸デカルボキシラーゼ阻害薬です。L-DOPA(レボドパ)が、末梢でドパミンに変換されるのを抑制します。
選択肢 1 ~ 3ですが
薬物 A がカルビドパなので、「酵素 ア を阻害し、末梢でのレボドパからドパミンへの異化を抑制」が妥当と考えられます。選択肢 2 が正解です。
選択肢 4 ですが
エンタカポンは 「COMT」 阻害薬です。(105-155)。酵素 ア を阻害するわけではありません。選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 は妥当です。
ドロキシドパについての記述です。
以上より、正解は 2,5 です。
類題 103-165
参考 生化学まとめ モノアミン系神経伝達物質
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