薬剤師国家試験 第106回 問144 過去問解説

 問 題     

医薬品の再審査制度に関する記述のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。

  1. 再審査制度は、特許期間の終了前に医薬品の有効性及び安全性を再確認する制度である。
  2. 再審査のための調査や試験に必要な期間を再審査期間として、製造販売業者が厚生労働大臣に届出を行う。
  3. 再審査申請書には、医薬品の使用成績調査に関する資料の添付が必要である。
  4. 再審査期間中の副作用報告は、製造販売業者のみに対し義務づけられている。
  5. 後発医薬品は、再審査の対象となっている。

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

再審査制度とは、開発時のデータと市販後の収集したデータを比較することで、再度医薬品の有効性、安全性を確認することを目的とする制度です。新医薬品の承認にあたり、承認の条件として再審査を行うよう、指定がなされます。再審査の期間は、承認の際に指示され、オーファンドラッグであれば 10 年などです。(100-146)。対象は、新医薬品であり、後発医薬品は対象ではありません。(98-78)。

選択肢 1 ですが
「特許期間の終了前に再確認する制度」というわけではありません。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
再審査期間は医薬品により決まっており、承認の際に指示されます。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は妥当です。

選択肢 4 ですが
副作用報告について、医薬品医療機器等安全性情報報告制度に基づき、医薬関係者には報告義務があります。再審査期間においても当然該当する義務となります。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
後発医薬品は、再審査制度の対象ではありません。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

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