薬剤師国家試験 第105回 問31 過去問解説

 問 題     

ベンゾジアゼピン骨格を有し、筋弛緩作用に基づく転倒などの副作用が少ない催眠薬はどれか。1つ選べ。

  1. クアゼパム
  2. ゾルピデム
  3. ゾピクロン
  4. リルマザホン
  5. トリアゾラム

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

選択肢 1 は妥当な記述です。
クアゼパムは ω1 受容体選択的です。筋弛緩作用に深く関与する ω2 受容体への親和性が小さいことから、転倒などの副作用が相対的に小さいことが期待されます。

選択肢 2 ですが
ゾルピデムは、非 ベンゾジアゼピン(Bz)系です。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
ゾピクロン(アモバン)は、非 Bz 系です。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
リルマザホン(リスミー)は、ベンゾジアゼピン系の、開環誘導体です。リルマザホン自体がBz骨格を有するわけではありません。よって、選択肢 4 は誤りです。(104-29)

選択肢 5 ですが
トリアゾラム(ハルシオン)は、Bz 系催眠薬です。「筋弛緩作用に基づく転倒などの副作用が少ない」という記述に符号しないと考えられます。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1 です。

参考 薬理学まとめ 代表的な催眠薬

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