薬剤師国家試験 第102回 問188 過去問解説

 問 題     

薬物の鎮痛効果について並行群間比較試験を実施することになった。600名の患者を薬物A投与群300名と薬物B投与群300名に分け、各々の薬物について投与後の鎮痛効果をレベル1~10までの10段階で評価した。

この評価データが正規分布していない場合、薬物Aと薬物Bの鎮痛効果の差を比較するための適切な統計手法はどれか。1つ選べ。

  1. Chi-square test
  2. Student’s t-test
  3. Kruskal-Wallis test
  4. Mann-Whitney U-test
  5. McNemar’s test

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

まず、正規分布しているという仮定で用いる統計手法は、パラメトリック検定といいます。代表例は、t 検定です。本問は、評価データが正規分布していない場合なので、選択肢 2 は不適切であると考えられます。

選択肢 1 ですが
χ(カイ) 二乗検定は、ノンパラメトリック検定の一種です。期待される分布と実施の分布がどれくらい離れているか を検定する時に用います。代表例はサイコロが偏ってないか の検定です。理想的には、全ての目が、1/6ずつ出るはずです。実際の出目のバラつきがありえないぐらいばらついているかどうかを検定する際に、この検定を用います。鎮痛効果に対して期待できる分布がないのでこの手法は不適切であると考えられます。

選択肢 3 ですが
クラスカル・ウォリス検定は「3つ以上のグループ間」に差があるかどうか判定する際に用いるノンパラメトリックな検定手法です。本問の場合は3つ以上のグループ間が対象ではないため不適切であると考えられます。

選択肢 4 は、正しい記述です。
マン・ホイットニーの U 検定です。ウィルコクソンの順位和検定も同じ検定のことです。

選択肢 5 ですが
マクネマー検定は、t 検定に似ているのですが「ある、なし」に限られる統計量の検定に使用されます。本問の場合の尺度は、レベル1~10なのでこの手法は不適切であると考えられます。

以上より、正解は 4 です。
類題 98-19299-67101-195

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