薬剤師国家試験 第98回 問192 過去問解説

 問 題     

薬物治療の効果判定の統計処理に用いられるTukey法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. すべての群の同時対比較を行う検定方法である。
  2. 1つの対照群と2つ以上の処理群を比較検定する方法である。
  3. 分散が等しくないデータの比較検定に適している。
  4. 正規分布に従わないデータの比較検定に適している。
  5. パラメトリックなデータの比較検定に適している。

 

 

 

 

 

正解.1, 5

 解 説     

Turkey法とは、いくつか群がある時、全ての群間の比較を行う方法です。例として以下のようなデータがあったとして、それぞれの群の平均を比較するとします。

 1群
 2群  3群  4群
 9  12  14  9
 10  10  15  15
 11  8  15  20
 12  10  15  18

その時、1群と2群の平均、1群と3群の平均、1群と4群の平均・・・と、全ての群間の比較を行います。等分散している、正規分布に従うデータが前提となります。つまり、パラメトリック法(データが、ある種の分布に基づくと仮定した上で行う統計手法)の1つです。

以上より、正解は 1,5 です。

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