問 題
8歳男児。学校の授業中に先生の話を聞いていない。着席しても落ち着かず、離席もあり、集中できず、ミスが多く、忘れっぽい。休み時間に大声を出したり、動き回ったりし、順番を待つことができない。
知能は正常であるが周囲の子ども達となじめず、親が心配して病院を受診させたところ、注意欠陥・多動性障害と診断された。
この疾患の病態及び薬物療法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- メチルフェニデート塩酸塩徐放錠が使用できる。
- アトモキセチン塩酸塩は他の治療薬に比べて依存性が強い。
- 環境調節などの配慮の必要はない。
- 主症状には、不注意、多動性、衝動性の3つがある。
- 主症状は成人期以降に消失する。
正解.1, 4
解 説
選択肢 1 は、正しい記述です。
メチルフェニデート塩酸塩徐放錠(コンサータ)の適応はADHDです。
選択肢 2 ですが
アトモキセチン(ストラテラ)は即効性が無いが、依存性は「低い」という点が特徴です。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
薬物療法と共に注意力を奪うものを取り除く といった配慮が重要です。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 は、正しい記述です。
選択肢 5 ですが
症状は年齢と共に軽減していく傾向にあるといった所です。「消失する」とはいえません。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 1,4 です。
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