薬剤師国家試験 第99回 問62 過去問解説

 問 題     

バセドウ病に関する記述のうち、正しいのはどれか。1 つ選べ。

  1. 体重増加を認める。
  2. 脈拍数が減少する。
  3. 発汗が抑制される。
  4. 血清TSH値が増加する。
  5. 手指の振戦を認める。

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

バセドウ病とは、甲状腺刺激ホルモン受容体に対する自己抗体が産生されることで甲状腺ホルモンが過剰産生されることによる自己免疫疾患です。症状としては、甲状腺肥大、眼球突出、頻脈などの症状が見られます。

全力疾走をしている状態がずっと続くようなイメージを持つとわかりやすいです。全身の代謝が過剰に亢進しており、頻脈だけでなく、発汗の過多、体重の減少、手指の振戦などが見られます。ちなみに、甲状腺ホルモンが過剰産生される結果として、血清甲状腺刺激ホルモン(TSH)は、基準値よりもむしろ下がります。

以上より、正解は 5 です。
類題 105-292293
参考 病態・薬物治療学まとめ 甲状腺機能異常症の病態生理、治療薬、注意点

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