薬剤師国家試験 第99回 問48 過去問解説

 問 題     

コロイド分散系はどれか。1つ選べ。

  1. 赤血球浮遊液
  2. 懸濁性点眼液
  3. 5%ブドウ糖液
  4. 生理食塩液
  5. 5%ポリソルベート80水溶液

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

溶けている粒子の径が 1 nm ~ 1μm 程度の系を、コロイド分散系と呼びます。

選択肢 1 ですが
赤血球は、粒子系が 1 μm よりも大きく粗大分散系です。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
懸濁性点眼液の粒子は、通常 75 μm 以下とされます。1 μmよりは大きく、粗大分散系であると考えられます。選択肢 2 は、誤りと考えられます。

選択肢 3,4 ですが
これらは、粒子径が 1 nm 以下の分子分散系です。よって、選択肢 3,4 は誤りです。

選択肢 5 は正しいです。
ちなみに、ポリソルベート 80 は、非イオン性界面活性剤です。水溶性で、安全性の高い乳化剤として軟膏剤(クリーム)などに用いられます。

以上より、正解は 5 です。
類題 98-2
参考 製剤学まとめ 代表的な分散系

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