薬剤師国家試験 第98回 問190 過去問解説

 問 題     

抗リン脂質抗体症候群に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

  1. 基礎疾患として、全身性エリテマトーデス(SLE)が認められることが多い。
  2. 自己抗体が陽性である。
  3. 重篤な動静脈血栓症を引き起こしやすい。
  4. 流産及び胎児死亡などの危険因子である。
  5. 妊娠時には、ワルファリンカリウムの経口投与が用いられる。

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

抗リン脂質抗体症候群とは、血中に抗リン脂質抗体が見られ、習慣性に流産を起こしたり血栓症を起こしたりする疾患です。選択肢 1 ~ 4 はその通りの記述です。

治療にはワルファリン、アスピリン、ヘパリンなどが用いられます。妊娠時には、ワルファリンに催奇形性があるため、ワルファリンを避け、アスピリンやヘパリンを使用します。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 5 です。

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