薬剤師国家試験 第98回 問189 過去問解説

 問 題     

スティーブンス・ジョンソン症候群に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 失明の原因となりうる。
  2. 中毒性表皮壊死症が重症化した病態である。
  3. 皮膚粘膜移行部に、粘膜病変が認められる。
  4. 薬剤性が疑われる場合は、原因薬物同定のために、内服誘発テストを行う。
  5. 重症例では、副腎皮質ステロイド薬の外用剤が、第一選択薬として用いられる。

 

 

 

 

 

正解.1, 3

 解 説     

選択肢 1 はその通りの記述です。

中毒性表皮壊死症(T.E.N)は、スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)と並び、極めて重症な薬疹です。T.E.N が重篤化して SJS というわけではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 はその通りの記述です。

薬剤性が疑われる時は、原因薬物を直ちに中止します。よって、選択肢 4 は誤りです。

重症例では、原因薬物中止、熱傷の治療の後、ステロイド内服が行われます。ステロイド外用ではありません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1,3 です。

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