薬剤師国家試験 第98回 問33 過去問解説

 問 題     

血管平滑筋のアドレナリンα1受容体の選択的遮断により、降圧作用を示すのはどれか。1つ選べ。

  1. ベタキソロール
  2. ロサルタン
  3. フェントラミン
  4. プラゾシン
  5. クロニジン

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

ベタキソロールは、β遮断薬です。β1 選択的遮断薬です。心臓を休ませる作用があり、高血圧や狭心症などに用いられます。

ロサルタンは、ARB です。降圧薬です。

フェントラミンは、α受容体拮抗薬です。非選択的α遮断薬です。褐色細胞腫の診断に用いられる薬です。褐色細胞腫とは、副腎髄質などから発生するカテコラミン産生腫瘍です。腫瘍細胞において、カテコラミンが過剰産生することで、各種の症状が発症します。代表的な症状は、高血圧です。

プラゾシンは、α遮断薬です。α1 受容体を選択的に遮断します。降圧薬、及び前立腺肥大による排尿障害に用いられます。

クロニジンは、α2 刺激薬です。ノルアドレナリンの分泌を抑制することで、降圧薬として作用します。

以上より、正解は 4 です。
類題 105-254255
参考 薬理学まとめ 代表的な高血圧治療薬

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