問 題
在宅患者訪問薬剤管理指導の際、患者の家族よりアスピリン腸溶錠100mgを嚥下しにくいので粉砕して飲ませても良いかとの質問があった。
問282
回答内容として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 家族が粉砕して服用させてください。
- 薬局に戻り粉砕し分包したものをお届けします。
- 粉砕せずにぬるま湯に溶かして服用させてください。
- 医師に処方変更を依頼します。
- 服用できないことを次回の診察時に医師に相談してください。
問283
この錠剤には以下の5つの添加剤が含まれる。腸溶性コーティング剤として使用されているのはどれか。1つ選べ。
- カルメロース
- トウモロコシデンプン
- メタクリル酸コポリマー
- マクロゴール6000
- タルク
正解.
問282:4
問283:3
解 説
問282
アスピリン腸溶錠は、胃で溶けないようにコーティングされています。これは、アスピリンの胃障害作用を抑制するためです。
粉砕してしまうと、コーティングが剥がれ、胃障害作用の危険性があります。又、溶かしてもやはりコーティングがとれてしまいます。よって、選択肢 1~3 は誤りです。
処方変更の依頼としては、アスピリン末への処方変更などが考えられます。この際、胃障害などに気をつける必要があります。
服用できないことを、次回の診察時に医師に相談するように回答すると結局、次回まではどうするのかということになり、問題の解決になっておらず選択肢 5 は誤りと考えられます。
以上より、正解は 4 です。
問283
カルメロースは、崩壊剤です。
トウモロコシデンプンは、賦形剤や、崩壊剤として用いられます。
メタクリル酸コポリマーは、腸溶性コーティング剤として用いられます。
マクロゴール6000は、軟膏基剤や、錠剤のコーティング剤として用いられます。腸溶性コーティング剤ではありません。
タルクは、滑沢剤として用いられます。
以上より、正解は 3 です。
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