問 題
60 歳女性。統合失調症にて入院中。ハロペリドールと以下の併用薬による治療を受けていたが、手の震えなどの訴えが患者からあった。
医師、薬剤師はアカシジアを疑った。医師との合同カンファレンスでハロペリドールをパリペリドン経口徐放錠(PAL)に切り替える方針となった。
合同カンファレンス後、医師から PAL 6 mg、 1 日 1 回就寝前の処方を検討しているとの連絡があった。
| 酸化マグネシウム錠 330 mg | 1 回 1 錠( 1 日 2 錠) |
| 1 日 2 回 朝夕食後 | |
| ビペリデン塩酸塩錠 1 mg | 1 回 1 錠 |
| むずむず、流涎あるとき 1 日 3 回まで |
(合同カンファレンス直前検査値)
AST 16 IU/L、ALT 13 IU/L、血清クレアチニン 0.66 mg/dL、空腹時血糖 115 mg/dL、HbA1c 6.2 %、CCr 72 mL/min
(PAL の添付文書に記載された情報)
注)本剤は、浸透圧を利用した放出制御システム(OROS)を応用した、パリペリドンの放出制御型の徐放錠である。規格は 3 mg、 6 mg、 9 mg。

問198
PAL への切り替えについて薬剤師が医師に提案する内容として適切なのはどれか。 2 つ選べ。
- 服用は朝食後とする。
- 統合失調症の悪化に備えリスペリドンを追加する。
- 切り替えは低用量の 3 mg から開始する。
- 酸化マグネシウムは他剤に変更する。
- 服用開始後 2 日目に 1 日用量の評価を行う。
問199
OROS は半透膜でコートされており、浸透圧による水の流入に伴うプッシュ層の膨潤を利用した徐放性薬物放出システムである。
浸透圧によるプッシュ層への水の流入量を計算するモデルとして、大気圧(1.0 × 105 Pa)下、27 ℃ で Na2SO4 水溶液と純水を半透膜で仕切られた U 字管に同量ずつ入れた。
その後、図 1 のように平衡に達したときの界面の差が h cm、Na2SO4 水溶液の濃度が 0.010 mmol/L となった。
0.010 mmol/L Na2SO4 水溶液と純水の密度は、ともに 27 ℃ で 1.0 g/mL とする。また、同条件下では水銀柱の高さが図 2 のように 76 cm であった。
なお、界面の差 h cm を水銀柱の高さ x cm に換算するには
\( \displaystyle x = \frac{h}{14} \)
で求められることがわかっている。h cm の値に最も近いのはどれか。 1 つ選べ。なお、気体定数は 8.3 J/K・mol とする。

- 0.10 cm
- 0.80 cm
- 2.4 cm
- 5.3 cm
- 8.0 cm
問198:1, 3
問199:解なし
解 説
問198
選択肢 1 は妥当です。
空腹時は吸収率低下するため、食事の後です。また、臨床試験での条件等をふまえ、朝食後となっています。
選択肢 2 ですが
本剤はリスペリドンの活性代謝物です。リスペリドン併用で作用増強のおそれがあり、本剤とリスペリドンを含有する経口製剤との併用は避けること とされています。選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 は妥当です。
軽度腎機能障害患者 (CCr 50mL/分 以上 80 mL/分未満) に該当するため、1 日用量として 3mg から開始、1 日用量は 6 mg を超えないように提案します。
選択肢 4 ですが
酸化マグネシウムを変更する必要はありません。選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 ですが
服用開始後 5 日以上経過してから 1 日用量の評価を行う。「服用開始後 2 日目」ではありません。選択肢 5 は誤りです。
以上より、問 198 の正解は 1,3 です。
問199
解なしのため、解説なし

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