薬剤師国家試験 第106回 問179 過去問解説

 問 題     

液状の物質AとBについて、せん断応力とせん断速度の関係を調べたところ、図の結果が得られた。これらの図に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 物質Aのみかけ粘度は、0.4Pa・sである。
  2. 物質Aの降伏値は、40Paである。
  3. 物質Bでは、せん断応力の増加とともにみかけ粘度が低下している。
  4. 物質Bの流動曲線は、高濃度のデンプン水懸濁液に見られる。
  5. ニュートンの粘性法則に従う流動を示しているのは、物質Aである。

 

 

 

 

 

正解.1, 4

 解 説     

物質 A は塑性(ビンガム)流動、物質 B はダイラタント流動です。(製剤学まとめ 流動と変形(レオロジー)の概念

選択肢 1 は妥当です。
S = ηD なので、D について解けば D = S/η です。物質 A について、直線傾向の部分では、せん断応力 S が 20 進むと、せん断速度 D が 50 増えています。従って、比例定数 1/η が 2.5 です。2.5 = 1/η なので、 η = 0.4 です。 

選択肢 2 ですが
物質 A について、直線部分を延長して、横軸と交わる点が降伏値です。 40 よりも小さいとわかります。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
せん断応力を大きくしてもせん断速度が変わらなくなっているのだから、みかけ粘度は増加です。低下ではありません。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は妥当です。
ちなみに、物質 A のような関係を示す物質の代表例は、軟膏やチンク油です。

選択肢 5 ですが
物質 A,B 共に、非ニュートン則に従う流動です。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1,4 です。

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