薬剤師国家試験 第105回 問162 過去問解説

 問 題     

抗ヒト免疫不全ウイルス(HIV)薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. アタザナビルは、非ヌクレオシド系薬であり、逆転写酵素を阻害する。
  2. アバカビルは、HIVプロテアーゼを阻害する。
  3. ドルテグラビルは、HIVインテグラーゼを阻害する。
  4. マラビロクは、C-C Chemokine Receptor 5 (CCR5)を遮断する。
  5. リルピビリンは、RNAポリメラーゼを阻害する。

 

 

 

 

 

正解.3, 4

 解 説     

選択肢 1 ですが
アタザナビル(レイアタッツ)はプロテアーゼ阻害薬です。逆転写酵素阻害薬ではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。(99-298)

選択肢 2 ですが
アバカビルは、逆転写酵素阻害薬です。プロテアーゼ阻害薬ではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。(100-164)

選択肢 3,4 は妥当な記述です。
ドルテグラビルはインテグラーゼ阻害薬です。
マラビロクは CCR5 ケモカイン受容体を遮断することで HIV 感染を抑制します。

選択肢 5 ですが
リルピビリンは非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)です。RNA ポリメラーゼ阻害薬ではありません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3,4 です。

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