薬剤師国家試験 第105回 問36 過去問解説

 問 題     

メテノロンのタンパク質同化作用の機序はどれか。1つ選べ。

  1. アロマターゼ阻害
  2. エストロゲン受容体刺激
  3. ペルオキシダーゼ阻害
  4. バソプレシンV2受容体刺激
  5. アンドロゲン受容体刺激

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

メテノロン(プリモボラン)はタンパク質同化ステロイドです。造血薬として、再生不良性貧血に用いられます。骨粗しょう症や、消耗状態にも用いられます。要するにステロイドです。

ステロイドの受容体は、細胞質受容体です。細胞質受容体は、通常は細胞質に存在し、リガンドと結合すると、複合体となり核内へ移行します。核内で DNA と結合し、転写調節因子として作用します。選択肢から、ステロイド受容体を選ぶと、エストロゲン受容体か、アンドロゲン受容体とわかります。正解は 2 or 5 です。

エストロゲンは女性ホルモン、アンドロゲンは男性ホルモンです。タンパク質を同化、つまり合成する作用は、「筋肉等を合成する方向の作用」と考えれば、アンドロゲン受容体刺激と判断できるのではないでしょうか。

以上より、正解は 5 です。

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