薬剤師国家試験 第105回 問33 過去問解説

　問 題　　　　　

Rhoキナーゼを阻害して血管平滑筋を弛緩させるのはどれか。1つ選べ。

1. ニコランジル
2. タダラフィル
3. ファスジル
4. ロメリジン
5. リオシグアト

 

 

 

 

 

　解 説　　　　　

選択肢 1 ですが
ニコランジルは、「ATP 感受性 K⁺ チャネルを開口」することで「冠動脈」を拡張させます。よって、選択肢 1 は誤りです。（104-154）

選択肢 2 ですが
タダラフィル（アドシルカ）は、ホスホジエステラーゼ（PDE）５ 阻害薬です。肺動脈性肺高血圧症治療薬です。Rho キナーゼ阻害ではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は妥当な記述です。
ファスジル（エリル）は Rho キナーゼ阻害剤です。くも膜下出血後の、脳虚血症状の改善を目的に使用されます。（101-29）

選択肢 4 ですが
ロメリジン（ミグシス）は Ca チャネル遮断薬です。片頭痛治療剤です。Rho キナーゼ阻害ではありません。よって、選択肢 ４ は誤りです。

選択肢 5 ですが
リオシグアト（アデムパス）は、可溶性グアニル酸シクラーゼ（sGC)刺激薬です。s は soluble の略です。肺高血圧治療剤です。Rho キナーゼ阻害ではありません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。