薬剤師国家試験 第104回 問156 過去問解説

 問 題     

利尿薬の主な作用機序及び作用部位の組合せのうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  •   薬物       主な作用機序       主な作用部位
  1. エプレレノン   バソプレシン V2 受容体遮断  集合管
  2. ブメタニド    Na+/K+ 交換系阻害      ヘンレ係蹄上行脚
  3. アセタゾラミド  炭酸脱水酵素阻害       集合管
  4. トリアムテレン  Na+ チャネル遮断      遠位尿細管、集合管
  5. インダパミド   Na+/Cl共輸送系阻害     遠位尿細管

 

 

 

 

 

正解.4, 5

 解 説     

選択肢 1 ですが
エプレレノン(セララ)は選択的アルドステロンブロッカーです。V2 受容体遮断薬ではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
ブメタニドは、ループ利尿薬です。Na+-K+-2Cl  共輸送系を抑制します。「Na+/K+ 交換系」ではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
アセタゾラミドは、炭酸脱水酵素抑制剤です。近位尿細管の炭酸脱水酵素(CA:carbonic anhydrase)を阻害します。これにより、Na+ – H+ 交換系が抑制され Na+ の再吸収が抑制されることにより利尿作用を示します。「集合管」ではありません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4,5 は妥当な記述です。

以上より、正解は 4,5 です。
類題 101-158

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