薬剤師国家試験 第104回 問131 過去問解説

 問 題     

電離放射線の被ばくに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 胸部X線撮影や胃のバリウム検査による被ばくは、内部被ばくである。
  2. 神経組織の放射線感受性は、造血組織に比べて低い。
  3. 食品中に含まれる40Kは、天然放射性核種である。
  4. 脱毛や白内障は、しきい線量を超える放射線に被ばくした際に生じるので、確率的影響と呼ばれる。
  5. 白血病やがんは、微量な放射線に被ばくした場合でも発生する可能性があるので、確定的影響と呼ばれる。

 

 

 

 

 

正解.2, 3

 解 説     

選択肢 1 ですが
「内部被ばく」とは、「体内」に取り込んだ放射性物質から放射線が出て被ばくすることです。X 線撮影や、バリウム検査による被ばくは「外部」被ばくです。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は妥当な記述です。
分化が進んでいる組織は、一般に低感受性です。

選択肢 3 は妥当な記述です。

選択肢 4 ですが
「確定」的影響についての記述です。確率的影響は、しきい値がないタイプの影響のことです。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
「確率」的影響についての記述です。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2,3 です。
類題 98-134,100-22
参考)物理化学まとめ 代表的な放射性核種の物理的性質

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