104回薬剤師国家試験 問23解説

 問 題     

湖沼の富栄養化の進行に伴い、アオコを形成する藍藻類が産生し、肝毒性を示す物質はどれか。1つ選べ。

  1. ペンタクロロフェノール
  2. ジクロラミン
  3. ミクロシスチン
  4. ジェオスミン
  5. 2-メチルイソボルネオール

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

選択肢 1 ですが
ペンタクロロフェノール(参考 103-133 )は、かつて除草剤として用いられていた物質です。アオコを形成する藍藻類が産生し、肝毒性を示す物質ではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
ジクロラミンは、クロラミンの一種です。クロラミン(参考 97-23 既出)は、アンモニアの水素原子を塩素原子で置換した化合物の総称です。アオコを形成する藍藻類が産生し、肝毒性を示す物質ではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は妥当な記述です。
ミクロシスチン(参考 99-137)は、7 つのアミノ酸からなる環状ペプチドです。

選択肢 4,5 ですが
これらは湖沼水源の水道水等における異臭原因物質です。ジェオスミン(参考 103-24)はカビ臭物質として知られています。

以上より、正解は 3 です。

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