問 題
図に示す正常ヒト体細胞の細胞周期に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- G1期からS期への移行には、サイクリン依存性キナーゼが関与する。
- G1期にある細胞は、G0期と比べてDNA量が4倍となっている。
- DNA合成は、G1期に起こる。
- G2期に損傷が認められたDNAは、M期に修復される。
- 有糸分裂は、M期に起こる。
正解.1, 5
解 説
選択肢 1 は、正しい記述です。
種々のサイクリン及びサイクリン依存性キナーゼが存在し、細胞周期の各段階でそれぞれのタンパク質が関与します。
選択肢 2 ですが
G1 期はギャップ期の一部です。DNA量はまだ G0 期のままです。S期で2倍になります。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
合成は S 期です。ちなみに S はsynthesis の略です。
選択肢 4 ですが
細胞周期には、チェックポイントがいくつかあります。チェックポイントで異常が発見されると次の段階へは進みません。チェックポイントの1つが G2/M チェックポイントです。従って、G2期に損傷が認められると M 期に進みません。つまり、M 期に修復されるわけではありません。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 は、正しい記述です。
ちなみにMがMitotic の略です。有糸分裂の という意味です。
以上より、正解は 1,5 です。
参考 生化学まとめ 体細胞分裂の機構、細胞内で情報を伝達する主要なタンパク質
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