薬剤師国家試験 第103回 問22 過去問解説

 問 題     

慢性毒性として、成人では貧血、小児では中枢神経障害が問題となるのはどれか。1つ選べ。

  1. カドミウム
  2. 無機鉛
  3. 無機スズ
  4. クロム
  5. アルセノベタイン

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

カドミウムの主要な慢性毒性は腎近位尿細管障害です。
従って、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は、正しい記述です。

選択肢 3 ですが
無機スズに関して急性中毒は知られていますが、慢性毒性で貧血や中枢神経障害は知られていません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
クロムによる慢性毒性としては肺がんの可能性が高まります。しかし、貧血や中枢神経障害は知られていません。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
アルセノベタインという化合物は「海洋生物」におけるヒ素代謝物です。無害な化合物です。

以上より、正解は 2 です。
類題 98-133,102-133

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