薬剤師国家試験 第101回 問159 過去問解説

 問 題     

呼吸器系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. チペピジンは、咳中枢に作用せず、気管支を拡張させて鎮咳作用を示す。
  2. モンテルカストは、核内受容体に作用し、気管支ぜん息に伴う炎症を抑制する。
  3. アンブロキソールは、ブロムヘキシンの活性代謝物であり、肺サーファクタントの分泌を促進させる。
  4. アセチルシステインは、気道粘液のムコタンパク質のジスルフィド結合を開裂して、去痰作用を示す。
  5. フルマゼニルは、肺伸展受容器を選択的に抑制し、鎮咳効果を示す。

 

 

 

 

 

正解.3, 4

 解 説     

選択肢 1 ですが
チペピジン(アスベリン)は、非麻薬性中枢性鎮咳薬です。咳中枢を抑制する鎮咳薬です。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
モンテルカスト(シングレア、キプレス)は、LT 受容体拮抗薬です。核内受容体に作用するわけでは、ありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3,4 は、正しい選択肢です。

選択肢 5 ですが
これは、ベンゾナテートに関する記述です。ちなみに、フルマゼニルは、Bz 系薬物に特異的な解毒薬です。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3,4 です。

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