薬剤師国家試験 第101回 問160 過去問解説

 問 題     

消化器系に作用する薬物の副作用に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. ピレンゼピンは、アセチルコリンM2受容体を選択的に遮断し、心悸亢進を引き起こす。
  2. ミソプロストールは、プロスタノイドEP受容体を遮断し、子宮収縮を引き起こす。
  3. メトクロプラミドは、ドパミンD2受容体を遮断し、乳汁漏出を引き起こす。
  4. ブチルスコポラミンは、アセチルコリンM3受容体を遮断し、口渇を引き起こす。
  5. メペンゾラートは、アセチルコリンM3受容体を遮断し、頻尿を引き起こす。

 

 

 

 

 

正解.3, 4

 解 説     

選択肢 1 ですが
ピレンゼピンは、M1 受容体選択的遮断薬です。M2 受容体では、ありません。副作用はそれほど知られていない薬です。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
ミソプロストールは、PG(prostaglandin) の誘導体です。EP 受容体のアゴニストとして働きます。受容体を遮断するわけでは、ありません。子宮収縮を引き起こす、という点は正しい記述です。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3,4 は、正しい選択肢です。

選択肢 5 ですが
メペンゾラートは、抗コリン薬です。抗コリン薬は、頻尿治療薬に用いられます。つまり、尿量抑制方向に作用します。頻尿を引き起こすわけでは、ありません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3,4 です。

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