薬剤師国家試験 第101回 問101 過去問解説

 問 題     

次の反応のうち、主生成物の構造式を正しく示しているのはどれか。2つ選べ。

 

 

 

 

 

正解.1, 2

 解 説     

選択肢 1 は、正しい選択肢です。
アルケンに対するハロゲンの付加反応は、Anti 付加です。
参考)有機化学まとめ アルケンの付加反応(anti付加)

選択肢 2 は、正しい選択肢です。
アルケンに対する酸触媒下での水付加は、Markovnikov 則 に従います。
参考)有機化学まとめ Markovnikov則

選択肢 3 ですが
共役ジエンへの HBr 付加の結果は、1,2 付加か、1,4 付加となります。選択肢の記述は、そのどちらとも異なります。よって、選択肢 3 は誤りです。
参考)有機化学まとめ 共役ジエンへの付加反応

選択肢 4 ですが
過酸によるエポキシ化では syn 付加なので、2つのメチル基のトランスの位置関係が保存されます。しかし、選択肢 4 では反応前が、トランスで、反応後がシスとなっているため、誤りです。
参考)有機化学まとめ アルケンの付加反応(syn付加)

選択肢 5 ですが
試薬から、反応は Birch 還元です。生成物は、trans アルケンです。しかし、選択肢 5 では
cis アルケンが生成しており誤りです。
参考)有機化学まとめ アルキンの反応(水素化)

以上より、正解は 1,2 です。

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