100回薬剤師国家試験 問17解説

 問 題     

水分活性を低下させることにより食品の腐敗を防止する方法はどれか。1つ選べ。

  1. 冷凍
  2. 糖漬
  3. 酢漬
  4. 加熱
  5. 真空包装

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

水分活性とは、食品中の自由水(=微生物が繁殖に利用できる水)の割合のことです。低いほど、微生物は繁殖しません。水分活性を低下させる方法としては、塩や砂糖に漬けたり、乾燥、燻製にしたり といった方法があります。

選択肢 1 ですが
冷凍は、低温により微生物の増殖を妨げることにより食品の腐敗を防止するという点が主である方法であると考えられます。(食品中の自由水が凍ることで水分活性も低下しますが。。。)よって、選択肢 1 は、最も正解にふさわしいとはいえないと考えられます。

選択肢 2 は、正しい選択肢です。

選択肢 3 ですが
酢漬は、pH を低下させることにより食品の腐敗を防止する方法です。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
加熱は、熱により殺菌することで食品の腐敗を防止する方法です。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
真空包装は、酸素を奪うことで細菌の増殖を妨げて食品の腐敗を防止する方法です。(嫌気性、すなわち酸素がなくても増殖できる細菌 例)ボツリヌス菌 には注意する必要がある方法です。)よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2 です。

参考 衛生薬学まとめ 食品の変質を防ぐ保存法

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