2021年 国家一般職(高卒 技術) No.69 土木基礎力学 解説

 問 題     

図のような、背面土の地表面が水平で、擁壁背面が鉛直である高さ 4.0 m の擁壁がある。この擁壁の奥行単位長さ(1.0 m)当たりに働くランキンの受働土圧の大きさはおよそいくらか。ただし、背面土に粘着力はなく、背面土の単位体積重量を 18 kN/m3、内部摩擦角を 30°とする。

1. 48 kN/m
2. 72 kN/m
3. 96 kN/m
4. 430 kN/m
5. 860 kN/m

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

土圧では、垂直方向の力の方が、水平方向への力よりも大きく、垂直、水平方向の力の比が、土圧係数と呼ばれます。

「受動土圧:壁がぐっと土を押している時の土圧」について、土圧係数 Kp = tan2(45°+Φ/2) です。Φ は内部摩擦角です。※これは知識。Φ = 30° より、Kp = tan2 60° = 3 です。つまり、上から 1 の力で抑えられたら横方向の土圧は 3 である、ということです。

※ちなみに「主働土圧:土に押されて壁がすっと離れる時の土圧」について、土圧係数 Ka = tan2(45° ー Φ/2) です。まとめておさえておきましょう。

一番深い所の横方向の土圧が 18 × 4 × 3 = 216 です。

三角形分布の面積を計算すれば 1/2 × 4 × 216 ≒ 430 です。

以上より、正解は 4 です。

類題
2020 no76 土圧の大小関係
H27 no69 ランキンの主働土圧

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