薬物の酸化反応

薬物の酸化反応は、具体的には、OH基や COOH 基をつけたりアルキルを脱離したりする反応です。これらにより薬物に極性基が導入され、親水性になることで排泄が容易になります。

構造の変化を見た時に、少し酸化とはわかりにくいものとして脱アルキル化に注意しておくとよいです。以下、脱アルキル化される薬物の代表例を列挙します。

【N-脱アルキル化を受ける薬物】
イミプラミン 結果 デシプラミン

【S-脱アルキル化を受ける薬物】
6-メチルMP(メルカプトプリン) 結果 6-MP

薬物の酸化反応は、主に CYP が担いますがその他の酵素によるものもあります。例えば「フラビン含有一原子酸素添加酵素」による N-酸化及び、S-酸化 です。二級、三級アミン類や、二級、三級スルフィド類がこの酵素による酸化を受けやすいです。代謝を受ける薬物の代表例は、クロルプロマジンです。結果、N-オキシドや S-オキシドになります。

他には「MAO(モノアミンオキシダーゼ)」による酸化があります。モノアミンとあるように、一級アミンが酸化を受けやすいです。(-NH2 → =O へと酸化されます。)代謝を受ける薬物の代表例はアンフェタミンです。結果、フェニルアセトンになります。

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