肝臓疾患治療薬

肝臓疾患としては、肝炎、肝硬変が主な疾患です。

肝臓疾患治療薬は、作用機序に基づき大きく6つに分類されます。

   ⅰ.B、C 型肝炎治療薬
   ⅱ.逆転写酵素阻害薬
   ⅲ.肝庇護薬
   ⅳ.高アンモニア血症治療薬
   ⅴ.催胆薬
   ⅵ.排胆薬

ⅰ.B、C 型肝炎治療薬

このタイプの代表的な薬は
   ・インターフェロン(フェロン)
などが挙げられます。
( )の中に書いたのは、商品名の一例です。

インターフェロンは、B 型、C 型慢性肝炎に用いられる薬です。重篤な副作用として、うつ、自殺企図があります。

ⅱ.逆転写酵素阻害薬

このタイプの代表的な薬は
   ・ラミブジン(ゼフィックス)
などが挙げられます。

ラミブジンは、逆転写酵素阻害薬です。元々 HIV 治療薬として開発されましたが、B 型肝炎にも用いられるようになりました。

ⅲ.肝庇護薬

このタイプの代表的な薬は
   ・グリチルリチン酸
などが挙げられます。

グリチルリチン酸は、肝庇護薬です。慢性肝疾患における肝機能異常を改善します。

ⅳ.高アンモニア血症治療薬

このタイプの代表的な薬は
   ・ラクツロース(モニラック)
などが挙げられます。

ラクツロースは、その他の消化性潰瘍治療薬の所でもでてきましたが、高アンモニア血症に対して用いられる薬です。

ⅴ.催胆薬

このタイプの代表的な薬は
   ・デヒドロコール酸
   ・ウルソデオキシコール酸(ウルソ)
などが挙げられます。

デヒドロコール酸、ウルソデオキシコール酸は、催胆薬です。催胆薬とは、肝臓から胆汁分泌を促進させる薬です。

ⅵ.排胆薬

このタイプの代表的な薬は
   ・フロプロピオン(コスパノン)
などが挙げられます。

フロプロピオンは排胆薬です。COMT :catechol-O-methyltransferase を阻害することにより、胆管平滑筋や Oddi 括約筋を弛緩させます。その結果、十二指腸への胆汁排泄を促進させます。

代表的な肝臓疾患治療薬をまとめると、以下の表になります。

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