Grignard試薬の反応・Claisen縮合

Grignard 試薬の反応

アルデヒドやケトンとGrignard 試薬との反応で、C-C 結合を形成しアルコールを得る反応があります(参照:アミンの付加反応・Grinard試薬の反応)。

基質がカルボン酸誘導体であっても、これと同様の反応が起こります。ただしこの反応は 1 分子の付加では反応が止まらず、2 分子付加して第三級アルコールが生成します。

Claisen縮合

Claisen (クライゼン)縮合とは、塩基の存在下で 2 分子のエステルが縮合する反応です。この反応で生成するのは β-ケトエステルです。

反応機構は以下のようになります。

また、エステル部分を 2 つ持つような分子で、そのエステル同士が環を作れるくらいに離れていれば、分子内 Claisen縮合が起こって環を形成します。この分子内 Claisen 縮合のことを、Dieckman (ディークマン)縮合といいます。

余談ですが、エーテル類の性質と反応のページで紹介した Claisen 転位と、この Claisen 縮合は全然関係のない反応です。
両反応を初めて報告した人が同じ人であるために、似たような名前がついています。

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