余剰のエネルギーを蓄えるしくみ

ヒトが 1 日に必要なエネルギーは、体重や運動強度にもよりますが、おおよそ 2000~3000 kcal 程度です。毎日ちょうど必要な分だけエネルギー摂取するわけではないため、余分なエネルギ-摂取時に、体内にエネルギー源を蓄積しておくのが合理的です。蓄積する実体は大きく2つあります。肝臓や筋肉中のグリコーゲンと、脂質です。それぞれ短期用の貯蔵と長期用の貯蔵と考えれば、イメージしやすいです。

「エネルギー摂取」をもう少し詳しく見てみます。
糖質の摂取が過剰な時は、余った糖質は脂肪組織へ送られます。そして、余った糖質から脂肪酸が合成されます。※脂肪酸から再びグルコースは作れません。また、必須脂肪酸は糖質から合成できません。

次に、タンパク質です。タンパク質は、摂取エネルギーが不足している時には、優先的にエネルギー源として使われます。このため、糖質が十分に存在すると、タンパク質はエネルギー源として使われずにすみ、タンパク質合成のための素材として使われます。タンパク質を過剰に摂取した場合、アミノ酸プール(血中及び組織中における、遊離アミノ酸の総称)に蓄積され、それでも過剰になった場合、グリコーゲンや脂質として蓄積されます。

脂質の摂取が過剰な場合、脂肪細胞に脂肪酸として蓄積されます。

全体のまとめとしては、過剰になって、使うことも、一時的に置いておくこともできなくなったエネルギーは、グリコーゲンや脂肪の形で蓄積している、というイメージです。

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