グルコース以外の代表的な単糖、二糖

グルコース以外の代表的な単糖は炭素数により、大きく2種類に分類されます。すなわち、炭素数が 5 である 五炭糖 と炭素数が 6 である 六炭糖 です。

五単糖の代表例は、D-リボースです。RNA の構成成分です。

六単糖の代表例は、D-ガラクトース、D-マンノース、D-フルクトースです。D-ガラクトースは、グルコースの 4 位における エピマー です。D-マンノースは、グルコースの 2 位におけるエピマーです。

エピマーであるとは、複数存在する不斉炭素のうち、1 個だけ OH 基の位置が異なるということです。

参考)グルコースの構造式 (α-グルコース)

D-フルクトースは、ケトースです。ケトースであるとは、鎖状構造の末端以外において、C=O基をもつということです。

ちなみに、フルクトース以外の、この節であげた単糖はアルドースに分類されます。アルドースであるとは、末端にアルデヒド基を1つ持ち、化学式 Cn (H2O)n として表されるということです。

二糖類とは、単糖類が 2 つ結合した糖類の総称です。糖類の結合部分は、特にグリコシド結合と呼ばれます。代表的な二糖類は、マルトース、ラクトース、スクロースです。二糖類に関しては、構成単糖の種類と、還元性の有無が重要です。

マルトースは、グルコース 2 分子が結合した二糖類です。マルターゼによって加水分解され、グルコース 2 分子に分解されます。

ラクトースは、グルコースとガラクトースが結合した二糖類です。ラクターゼにより分解されます。ラクトースは牛乳などに含まれており、牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなる人は、ラクターゼの代謝能が低いことが原因であることがあります。

スクロースは、グルコースとフルクトースが結合した二糖類です。スクラーゼによって加水分解されます。スクロースは、還元性がありません。これは、末端にヘミアセタール構造(-O-C-OH)が存在しないことによります。

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