国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R1年 問98解説

 問 題     

性染色体に関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「劣性致死でX 連鎖のマウスの遺伝子を考えると、正常な雄とヘテロ接合の雌との交配では、次世代の性比は雌:雄= ㋐となる。劣性致死でZ 連鎖のニワトリの遺伝子を考えると、正常な雌とヘテロ接合の雄との交配では、次世代の性比は雌:雄= ㋑となる。ヒトの場合、XXY の性染色体の組合せをもつ個体は㋒となる。」

  ㋐ ㋑ ㋒
1. 1:2 2:1 女性
2. 1:2 2:1 男性
3. 1:2 2:1 致死
4. 2:1 1:2 女性
5. 2:1 1:2 男性

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

雄は XY、雌は XX で、劣性致死の遺伝子を含む方の X 染色体について Xd と表します。すると、雄の配偶子は X or Y です。雌の配偶子は Xd or X です。この組み合わせなので、以下の表のように表されます。

雌:雄=2:1です。正解は 4 or 5 です。㋑ は1:2とわかります。ちなみに Z 連鎖とは、雌がヘテロ、雄がホモということです。

㋒ ですが
XXY を有するといえば「クラインフェルター症候群」です。男性です。

以上より、正解は 5 です。

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