国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R1年 問63解説

 問 題     

食品のミネラルに関する記述㋐、㋑、㋒のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 鉄を多く含む食品として、レバーやひじきなどが挙げられる。食品中の鉄の状態によって吸収率は変化する。非ヘム鉄の吸収率はヘム鉄より高いが、ビタミン C が共存すると低下する。

㋑ 豆腐には、豆乳に Ca2+ や Mg2+ を加えることにより、これらのイオンを介した大豆タンパク質間の架橋によって凝固する性質を利用して作られるものがある。

㋒ ヨウ素を多く含む食品として、藻類や魚介類などが挙げられる。ヨウ素は甲状腺ホルモンの
構成成分であり、慢性的なヨウ素の欠乏によって甲状腺腫が生じる。

1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋑
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

㋐ ですが
ヘム鉄の方が吸収率が高いです。また、非ヘム鉄は、ビタミン C 共存下で吸収アップします。よって、㋐ は誤りです。

参考)
公務員試験には関係ないのですが、2018 年の成果。
鉄+ビタミン C について原子レベルのメカニズム Spring-8 を利用して

㋑ は妥当な記述です。
「にがり」を加える という製法です。にがりは、海水から食塩を結晶させた時、あとに残る苦い液体のことです。

㋒ は妥当な記述です。
ちなみに本試験時点、日本はヨウ素世界シェア、チリに次いで 2 位です。千葉が有名です。

以上より、正解は 4 です。

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