国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R1年 問52解説

 問 題     

高脂血症薬に関する記述㋐、㋑、㋒に当てはまる薬剤名の組合せとして最も妥当なのはどれか。

㋐ 核内受容体であるPPARa のリガンドとして作用し、同受容体を活性化する。この作用機序によりLPL を介したリポタンパク質トリグリセリドの脂肪分解を促進する。

㋑ 腸管内で胆汁酸と結合して脂質の吸収を阻害するとともに、胆汁酸の再吸収を抑制し、便中への排泄を促進させる。その結果、肝臓におけるコレステロールから胆汁酸への変換が促進される。

㋒ コレステロール合成の律速段階であるHMG‒CoA 還元酵素を拮抗的に阻害する。その結果、肝細胞中のコレステロール含量を低下させ、細胞表面のLDL 受容体発現を増加させる。

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

㋐ ですが
PPAR α のリガンドなので、フィブラート系薬です。正解は 2 or 5 です。

㋑ ですが
「腸内で胆汁酸と結合」、「再吸収抑制」などから「陰イオン交換樹脂」についての記述とわかります。㋑ は、コレスチラミンやコレスチミドです。

㋒ ですが
HMG – CoA 還元酵素阻害なので、スタチンです。

以上より、正解は 5 です。

参考)薬理 3-5 2)

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