国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R1年 問41解説

 問 題     

第十七改正日本薬局方に収載されている容量分析用標準液、標準試薬、指示薬の組合せ ㋐~㋓ のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

1.㋐、㋑
2.㋐、㋑、㋒
3.㋐、㋓
4.㋑、㋒、㋓
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

標準液とは、濃度が正確にわかっている溶液のことです。滴定に用いられます。標準試薬とは、純度などが明確にわかっており、濃度の基準にすることのできる試薬のことです。指示薬とは、化学反応における重要なポイントを、色の変化や沈殿の生成などといった、直接目で見える変化でわかるようにするために加える試薬のことです。

㋐ ですが
銀含有化合物、指示薬が硫酸アンモニウム鉄とくれば「フォルハルト法(沈殿滴定の一種)」です。用いるのは NH4SCN 液です。誤りと考えられます。これにより、正解は 4,5 です。㋒、㋓ は妥当です。

㋑ ですが
酸の中和滴定について、アルカリの標準試薬は「炭酸ナトリウム」です。NaOH だと、あっという間に吸湿してしまった経験がある人も少なくないのではないでしょうか。㋑ は誤りです。

以上より、正解は 5 です。

類題 薬剤師国家試験 98-96

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